「この曲、とりあえず-2で入れとくか」——カラオケでよくある光景です。でも、いざ歌ってみるとサビはまだ苦しいのに、Aメロは低すぎて声が出ない。そんな経験はありませんか。キーをいくつ下げるべきかには、感覚に頼らない決め方があります。
キー1つ=半音1つ
カラオケのリモコンにある「キー」の±1は、半音1つぶんの上下を意味します。「-2」なら半音2つぶん、つまり全音1つぶん下がることになります。「-12」まで下げると、ちょうど1オクターブ下がった状態です(ただし機種の調整幅はそこまで広くありません)。
重要なのは、キーを変えると曲全体が同じだけ動くという点です。サビだけを下げることはできません。ここが「何個下げるか」を難しくしている原因です。
「とりあえず-2」が失敗しやすい理由
-2という数字には根拠がありません。必要な下げ幅は、その曲のサビの最高音と、自分が出せる最高音の差で決まります。差が半音4つぶんある曲を-2で歌えば、当然まだ届きません。逆に、もともとギリギリ届く曲を-2で下げると、今度は低いパートが沈んでしまいます。
つまり、下げ幅は曲ごとに違います。「自分はいつも-3」という固定運用は、たまたま合う曲では機能しますが、多くの曲では最適から外れています。
正しい決め方:2つの数字の差を見る
- ①その曲のサビの最高音(例:hiC)
- ②自分が無理なく出せる最高音(例:hiA)
hiA から hiC までは半音3つぶんなので、下げ幅は「-3」が出発点になります。ここから実際に歌ってみて、余裕がなければもう1つ下げる、という詰め方をします。自分の音域を測っておくと、この②が固定値として使えるようになるので、あとは曲ごとに①を調べるだけで済みます。
下げすぎ問題:低音側の壁
下げ幅を決めるときに見落とされがちなのが、低音側です。キーを下げるとサビは楽になりますが、Aメロやイントロの低いフレーズも同じだけ下がります。自分の最低音を下回ってしまうと、そこは声にならず、ボソボソとした発声になってしまいます。
つまり最適なキーは、「サビが届く」と「低音が沈まない」の両方を満たす範囲にあります。そして曲によっては、その範囲が存在しないこともあります。音域の広い曲を、音域の狭い人が歌おうとする場合です。
どう下げても収まらない曲は「オク下」を検討する
両立できる下げ幅がない場合の選択肢が、1オクターブ下げて歌う「オク下」です。特に女性ボーカルの曲を男性が歌う場合など、キー調整だけでは届かないケースで有効です。詳しくはオク下とは?原曲キーが高すぎる曲を歌いきる方法で解説しています。
機種によって調整できる幅が違う
カラオケ機種によってキーの調整幅は異なり、上下6段階までのものと7段階までのものがあります。つまり「この機種なら-7で入るけれど、別の機種では-6が限界で少し苦しい」という状況が起こりえます。同じ曲でも、行った店の機種によって最適なキーが変わることがある、ということです。
曲名を入れるだけで、下げ幅を計算する
モチウタは、自分の音域を一度登録しておけば、曲名を検索するだけでその曲に合ったキーを計算します。サビの最高音を自分で調べる必要はありません。低音側が沈まないかも同時に判定し、両立できない曲にはオク下を提案します。機種ごとの調整幅の違いにも対応し、幅が異なる場合はそれぞれの結果を表示します。